世界の命=広島の心

平成元年(1989年)8月6日、「海と島の博覧会・ひろしま」のメーン会場で広島合唱同好会が初演した。この曲は被爆者医療に尽くしてこられた広島の外科医、原田東岷さん(1999年没)の“原爆投下後に広島で生まれた命が、世界を動かすことを願って…”といわれる詩に、千葉県在住の作曲家・シンセサイザー奏者の藤掛廣幸さんが“平和の願いを世界に広める曲を…”との思いで作曲された。
この「世界の命=広島の心」は私どもの定期演奏会でも何度か取り上げ、また海外公演(ウィーン、内モンゴル、モナコ、ノルウェー、ハンガリー)などでも歌った。
“いのち”という言葉が何度も出てくるが、原爆の劫火(ほのお)の中から、苦痛を経て生まれでた新しい命が、“平和を築く”聖なるエネルギーに…。
ハ短調で始まり、後半はハ長調に転じて“♪広島の命、世界の広島…”と、平和を守る決意を明るく歌い上げる。歌うたびに反響のすごさを感じる。


広島合唱同好会 大上義輝


劫火(ほのお)の中に 生まれでた
新しき いのち ヒロシマ
それは いま 世界の平和
平和を きずく 聖なる力
ああ われら 守りゆく
いのち いのち 広島の いのち
いのち いのち 世界の広島

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楽譜は MuseFactory から転載